せん妄

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 強く寝ぼけたような状態になり睡眠のリズムが崩れたり、言動のつじつまが合わなくなったり、興奮して夜間に不安定になったりした状態です。体の調子が悪い方、入院するなどして生活環境が変わった方、ご高齢の方、睡眠薬などの精神に作用する薬を飲んでいる方で出やすいと言われています。主に精神科で治療されます。多くは一時的なものであり、適切な治療を受けることで回復します。本当にせん妄なのか、ほかの病気が隠れていないかをしっかり確認する必要があります。

 

せん妄を誘発する環境

 せん妄を起こしやすくする環境要因として以下があります。日中に横になって過ごすことが多い。日光を十分に浴びていない。夜間に部屋が明るい。騒音や湿気、臭気などで寝る環境が悪い。時計やカレンダーなどが無く現在の場所や時刻が分かりにくい。今後の予定を伝えていない。一人きりで過ごす時間が多く日中の活動が少ない、安心できる環境がない。

 

治療

 せん妄を起こしやすい環境を避けることが第一です。せん妄治療には抗精神病薬という種類のお薬が使われることが多いのですが、ほとんどのお薬はせん妄には保険適応がありません。ですが、実際の現場では治療が必要となるため、2011年に厚生労働省からいくつかのお薬は適応外使用を認めるという通知が出ています。お薬には副作用のリスクがあり、特にせん妄を起こすような高齢の方や体の調子が悪い方ではリスクが高くなります。どのお薬を使うにせよ、ごく少量から開始し状態に応じて最小限の投与に留める配慮が必要です。

 

思いがけない結果

 慎重にお薬を使用していても副作用が起こる場合があります。最も多いのは、お薬が効きすぎて昼間も眠ってしまうことや、よだれが上手に飲み込めなくなってしまうことです。さらには唾液や食べ物を誤嚥してしまい、肺炎を起こす場合もあります。お薬の効果には個人差があるため、使用してみるまでどうなるか予想ができない部分も多く、思いがけない結果となることも稀にあります。特に高齢者では副作用が出やすい傾向があります。