不安障害

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 はっきりした理由がない不安、もしくは理由はあるがそれと不釣り合いに大きな不安を繰り返し感じることが特徴です。不安障害の中にパニック障害や強迫性障害、外傷後ストレス障害など複数の病気が含まれています。人口10人に1人程度が不安障害を経験すると言われていますが、欧米では5人に1人の割合と言われており、日本では病気としての認識がまだ乏しいのかもしれません。不安を抱えて様々な医療機関を受診する人の中にはこの病気の人がいることがあります。精神科でご相談下さい。

 

症状

パニック障害

急に激しい動機、息苦しさ、めまいなどの症状が出現し、死ぬのではないかと感じます。発作は予期できず、いつどこで症状がでるか分かりません。そのため患者さんはハラハラして過ごすことになります。車の中など逃げるに逃げられない場所がとても怖く、旅行を避けたり、付き添いの人が必要になったりする方もいらっしゃいます。

 

特定の恐怖症

ほとんどの人が問題にしないような状況や物に恐怖を感じます。不安の原因から離れると、不安を感じなくなります。高所恐怖症、先端恐怖症などがよく知られています。

 

強迫性障害

自分でもばかばかしいことだと分かっていても、頭の中で何度も同じ考えを繰り返してしまったり、確認や手洗いなどの行為を繰り返してしまったりする病気です。不潔に思えて過剰に手を洗う、戸締りや火の元を何度も何度も確認する、などです。病気と認識していない方も多いです。

 

急性ストレス障害・外傷後ストレス障害

トラウマになる恐ろしい出来事を経験したすぐ後から、心の中で繰り返し出来事を再体験し、それを思い出させるものを避けようとして不安が強くなります。情緒が不安定になったり睡眠障害を伴ったりします。1ヶ月以上症状が継続する場合は外傷後ストレス障害と呼ばれます。

 

全般性不安障害

特定の物事ではなく様々なことが不安に思われる病気です。自分ではどうすることもできない災害や戦争のことなど、直接関係のないことまであらゆるものが不安に感じられます。不安を抱えたままの状態が長引くと、頭痛やめまいなどの身体症状や、イライラ、悲観的になる、睡眠障害などの精神症状をきたします。

 

物質誘発性不安障害

アルコール、カフェイン、麻薬、抗不安薬、睡眠薬、抗ヒスタミン薬、抗うつ薬など様々な薬物を過剰摂取、または摂取後に中断したことで著しいパニックや不安を生じる病気です。

 

治療

一部の病気には抗うつ薬の効果が期待されます。症状を和らげるために抗不安薬を使用することもあります。しかし、抗不安薬は根本的な解決にはならない対症療法であり、長期間の連用で、お薬が効きにくくなる耐性や、お薬をやめにくくなる依存性が問題になることがあります。認知行動療法という、物事の受け取り方、見かたを工夫して、不安を感じにくくする治療法があります。

 

​個性としての不安

 不安は悪いことばかりではありません。不安や恐怖を感じるからこそ、生き物は危機に備えて行動し生存率を上げます。しかし、不安が強すぎて情報の処理がうまくいかなくなり、感情のバランスが乱れてしまうと生活に支障をきたしてしまいます。単に不安を感じやすいことを病気と考える必要はありません。困っているかどうかが大切な基準になります。